令和8年度税制改正|設備投資に関わる変更点と適用時期
改正の多くは「令和8年4月1日以後に取得等をする資産」から適用されますが、投資促進税制は「令和8年4月1日以後に終了する事業年度」、特定生産性向上設備等は「令和8年7月31日」の施行と、基準日が項目ごとに違います。
変更点と適用時期の一覧
| 項目 | 改正内容 | 適用時期 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 少額減価償却資産の特例 | 取得価額30万円未満→40万円未満。従業員数500人以下→400人以下。適用期限を3年延長(令和11年3月31日まで) | 令和8年4月1日以後に取得等をする資産 | 措法67の5①、措令39の28①一、改正法附則65、改正措令附則20 |
| 中小企業経営強化税制 | 工具、器具及び備品の取得価額要件を30万円以上→40万円以上 | 令和8年4月1日以後に取得等をする資産 | 措令27の12の4②、改正措令附則16 |
| 中小企業投資促進税制 | 工具の合計額要件で数える工具を1台30万円以上→40万円以上 | 令和8年4月1日以後に終了する事業年度(4月1日前取得分は30万円基準) | 措令27の6⑤二、改正措令附則14② |
| 特定生産性向上設備等投資促進税制 | 新設。即時償却または7%(建物等4%)の税額控除 | 令和8年7月31日施行。確認の指定期間は令和11年3月31日まで | 措法42の12の7、改正法附則1十四 |
| 賃上げ促進税制 | 全法人向けを令和8年3月31日で廃止。中堅企業向けの要件・控除率を見直し。中小企業向けは教育訓練費の上乗せを廃止 | 令和8年4月1日以後に開始する事業年度 | 措法42の12の5、改正法附則50 |
出典:国税庁「令和8年度法人税関係法令の改正の概要」、国税庁No.5408・No.5434・No.5433・No.5924・No.5927-2。
中堅企業向け賃上げ促進税制の控除率(参考)
| 継続雇用者給与等支給増加割合 | 改正前 | 改正後 |
|---|---|---|
| 3%以上 | 10% | — |
| 4%以上 | 25% | 10% |
| 5%以上 | — | 15% |
| 6%以上 | — | 25% |
常時使用する従業員数2,000人以下の法人向けの措置で、令和8年4月1日から令和9年3月31日までに開始する事業年度が対象です(改正の概要)。
取得日が4月1日をまたぐときの考え方
本稿の計算(仮の数字)
3月決算の法人が、1台35万円の器具を令和8年3月と4月に1台ずつ取得
少額資産の特例:3月取得分は旧基準(30万円未満)なので対象外、4月取得分は新基準(40万円未満)で対象になり得ます。
経営強化税制(金額要件だけで見た場合):3月取得分は旧基準(30万円以上)を満たし、4月取得分は新基準(40万円以上)を満たしません。同じ金額でも、取得日で結論が逆になります。
改正で変わらなかった主な点
- 経営強化税制・投資促進税制の指定期間(令和9年3月31日まで)
- 少額資産の特例の年300万円の上限
- 中小企業向け賃上げ促進税制の基本要件(1.5%以上で15%、2.5%以上で+15%)とくるみん等の上乗せ(+5%)
固定資産税の免税点(地方税)
総務省「固定資産税の概要」には、償却資産の免税点を150万円とし、令和9年度分以後は180万円とする記載があります(家屋は20万円→30万円)。
相談先・申込先の選び方
- 自社の資産がどの基準日に当たるか:顧問税理士(取得日・供用日・事業年度の関係を確認)
- 改正内容の一般的な質問:国税庁の電話相談センター
- 特定生産性向上設備等の確認手続:経済産業省の公表資料・窓口
- 国税庁「令和8年度法人税関係法令の改正の概要」
- 国税庁 タックスアンサーNo.5408「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」(令和8年4月1日現在法令等)
- 国税庁 タックスアンサーNo.5434「中小企業経営強化税制」(令和8年4月1日現在法令等)
- 国税庁 タックスアンサーNo.5433「中小企業投資促進税制」(令和8年4月1日現在法令等)
- 国税庁 タックスアンサーNo.5924「特定生産性向上設備等を取得した場合の特別償却または税額控除」(令和8年7月31日現在法令等)
- 国税庁 タックスアンサーNo.5927-2「中小企業者等における賃上げ促進税制」(令和8年4月1日現在法令等)
- 総務省「固定資産税の概要」
確認日:2026年10月12日
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