リース・中古設備と税制|特別償却・税額控除・少額特例の可否
設備をリースで入れるか、中古で買うかで、使える税制が変わります。国税庁のタックスアンサーから、制度ごとの可否を一覧にしました。
所有権移転外リースとは
国税庁No.5704によると、平成20年4月1日以後に締結した法人税法上のリース取引のうち、期間終了時の無償譲渡、名目的な再リース、著しく有利な購入権、専属使用資産、リース期間が法定耐用年数に比べて相当短いもの等に当たらないものをいいます。賃借人は、リース資産を取得したものとして、リース期間定額法で償却します。
制度ごとの可否
| 制度 | 所有権移転外リース(賃借人) | 中古資産 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 中小企業経営強化税制 | 税額控除のみ(特別償却は不可) | 対象外(新品が要件) | 国税庁No.5434 |
| 中小企業投資促進税制 | 税額控除のみ(特別償却は不可) | 対象外(新品が要件) | 国税庁No.5433、No.5704 |
| 特定生産性向上設備等 | 税額控除のみ(特別償却は不可) | —(要件は所管の資料で確認) | 国税庁No.5924 |
| 少額減価償却資産の特例(40万円未満) | 対象になり得る | 対象になり得る | 国税庁No.5408 |
| 10万円未満・一括償却資産(法令133条・133条の2) | 適用なし | — | 国税庁No.5704 |
リースの場合、設備の所有者はリース会社です。固定資産税(償却資産)は所有者の申告に基づいて課税されます(総務省「固定資産税の概要」)。リース資産が償却資産から除かれるかどうかは、所有者の取得価額で判定されます(地方税法施行令49条ただし書)。
本稿の計算(仮の数字)
取得価額相当額1,200万円の機械を所有権移転外リースで導入(経営強化税制の要件を満たすと仮定、資本金2,000万円)
特別償却(即時償却)は選べません。税額控除は1,200万円×10%=120万円が計算上の額で、調整前法人税額の20%が上限です。購入して即時償却を選ぶ場合とは、初年度の効果の出方が違います。
中古設備を検討するとき
- 経営強化税制・投資促進税制は新品が要件のため、中古品では使えない
- 40万円未満であれば、中古でも少額特例の対象になり得る(年300万円の上限内)
相談先・申込先の選び方
- リース契約が所有権移転外リースに当たるか:リース会社の契約書と、顧問税理士
- 購入とリースの比較(税制・資金繰り・固定資産税):顧問税理士、取引金融機関
- 一般的な取扱い:国税庁の電話相談センター
- 国税庁 タックスアンサーNo.5704「所有権移転外リース取引」(令和8年4月1日現在法令等)
- 国税庁 タックスアンサーNo.5434「中小企業経営強化税制」(令和8年4月1日現在法令等)
- 国税庁 タックスアンサーNo.5433「中小企業投資促進税制」(令和8年4月1日現在法令等)
- 国税庁 タックスアンサーNo.5924「特定生産性向上設備等を取得した場合の特別償却または税額控除」(令和8年7月31日現在法令等)
- 国税庁 タックスアンサーNo.5408「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」(令和8年4月1日現在法令等)
- e-Gov法令検索「地方税法施行令」(第49条 償却資産から除かれる資産)
- 総務省「固定資産税の概要」
- 国税庁「税についての相談窓口」
確認日:2026年10月12日
月額だけでなく、総額と条件も見てみよう。